《ぶらり旅》

澳門(マカオ)

香港は何回か訪問しているが、澳門は四十数年前に来て以来、今回が二度目だ
当時は、澳門と言えば、聖ポール天主堂 の正面だけ残った壁面と、カジノを見学
して帰るだけだった、と記憶している。今やカジノは、ラスベガス を抜き世界一に
あるとか、変換後の大陸の思惑で、開発も急ピッチ! その辺りをゆっくり 見学し
肌で感じて帰りたいと思う。                                


この位置からは、昔となんら変わりはない、少しほっとしたが、ここに来るまでの
街並みの変貌ぶりには、驚きを隠せない。                      



香港島からは、この「高速船(双胴船)」で向かった。マカオには、空港・九竜等・香港島
の各地から、ひっきりなしに 15分間隔で発進している。それだけ訪問客が多いと言う事
だ。世界各地から「世界遺産」「カジノ」「ナイトツアー」の観光客を引き付けている。  



岡の上から見た景色、手前に僅か木々が見受けられるが、遠方にかけて、ビルが林立する。



宿泊した五つ星のカジノがある「老舗」グランド・リスボア・ホテル、右写真は新館。



ホテルの入り口は沢山あり、入り口を間違うと、なかなか自室にたどり着かない
館内で、新館に渡ろうとする場合は、エレベーターで 上下し、エスカレーターで
地下通路を行き来する等、一度では覚え切れなくて、迷子になる。しかし要所、
要所には、ガードマンが 24時間立番しており、聞けば教えてくれる。この入り口
が、昔からのものらしく、入ったフロアは、一時代前の 豪華絢爛と言うか、置物
も、中途半端でない、超お宝ばかり。                         



街中へ、ぶらりっと出かけた。香港と同じ様に、広い道路に高層ビルが立ち並び
人々のファッションも都会的。右側の行列は、大陸の富裕層の観光客か?両手
にショッピングバッグを提げて、延々と列を作り歩いてくる。            



横断歩道の信号機は道路の両側と、中央の分離帯にあり、青で中央分離帯に渡って
も反対側への信号機は赤で、止まらなければならず、一度に対岸には行けない。それ
と交差点は、全部の車両が止まり、交差点内は自由に歩行できる。信号待ちしていて
も斜めに対岸に行けるから、日本の都会と同じだ。                     



夜になると、カジノのあるホテルは、一斉にネオンを灯す。




新館は「蓮」をイメージして作られているとか
建物外壁全部がネオン装飾だ。      



建物下部のドーム状は、音楽とともに 光のデザインが変わっていく
現物はすごい!見入ってしまう。                     



カジノを持っている、他のホテルを散歩がてら、見に行った。



リスボアホテル旧館の、夜の外観。カジノ客のリムジン等が横付けする玄関。



8つの広場と、22の歴史的建造物が、マカオ歴史地区で、世界文化遺産とな
っている。                                         
天主堂に行こうと、ホテル前からタクシーに乗った。ところがタクシードライバー
セナド広場で、降りろと言う、ここから 歩けといって聞かない。ここはいいから
天主堂に行ってといっても聞かない。結局降ろされて、歩いて行くことになった
広場から少し行った所に、聖ドミニコ協会があった。               



曲がり くねった道や、三叉路が多く、坂道を登ったり 下ったり、方向感覚がまるで
つかめない。案内表示が多くあって助かるが、迷路みたいな所だから、一つの世界
遺産への道が いくつもあり、かえって迷う結果になる。大堂広場にある 「大堂」は
建て替えられたが、最初は土と藁で出来た「タイパ」と言うレンガで作られていた。



簡素な装飾だが、落ち着いた雰囲気に心やすまる。聖母マリアが祀られており
祭壇下に、16〜17世紀までの、歴代主教の遺骨が埋葬されている。     



小路の両側には、いろいろなお店があり、いろんな動物の肉を燻製した物
が売られている。鋏で切って試食させてくれるが、なかなかの美味。でも買
っても、食べきれないので困ってしまう。                    



なだらかな 上り坂の先に、天主堂が見えてきた。驚いたことに手前の道の両側には
アパートや建物が立ち並び、一変している。急な石段と、その上にある天主堂の正面
壁は、以前と同じく残っていた。半世紀近くで、ガラッと様変わりしている。      



「聖ポール天主堂」跡に残る正面の壁は、過去何回かの消失と再建を繰り返し
1835年の火災で残ったもので、典型的な西洋バロック様式を現在に残す。  
最上部の鳩は、聖霊を象徴するもので、右に太陽・左に月、羽の上下には四つ
の星に囲まれている。3階の中央の像は聖母で、6体の天使に囲まれ、2体は
祈り・2体は音楽を奏で・残り2体は香を振っている。聖母の両脇は、純潔の象
徴である「菊」・十字架を抱いた天使。向かって右側に「生命の木」「7ッ頭の龍」
骸骨。左側は、「命の泉」・「帆船」・「女性の肉体をした悪魔」。         
両端には、「力と王権」を象徴する ライオンがいる。2階の右から2体目が  
聖フランシスコ・ザビエルだ。1階の中央入り口の上には「MATER DEI]神の母
の文字が刻まれている。                                 



裏側は補強を兼ねた展望台が設けられていて、窓からは街が一望できる



下の写真は、地下の展示室にあった、イエス・キリストの像や絵画だ。


最後に掲上したこの大きな絵は、「人が人を殺す、人間はなぜ?」と言葉か続かない。



天主教の西の高台に、モンテの砦・中央大砲台があります。こんもり茂った
木々の間に登る道があり、そして天主堂が見えます。            



急勾配で、段差が大きくて、その上 石段の高さが まちまちの、しんどい階段
です。登った所に、大砲一門が出迎えてくれます。広い大砲台を一周する道が
あります。健脚でないと持ちません。上に登るのは、この小さな門を くぐって行
きます。柱には「大砲台と博物館」と書かれた銘盤があります。         



かなり広い砦です。1622年侵攻してきた、オランダの艦隊から、街を守り抜きました
大砲の先には、あのリスボアホテルの新館が見えます。新館はどの辺りからでも見
えるので、現在地の把握が楽です。                             



さらに、なだらかな坂を 登って行くと「聖アントニオ教会」があります。
正面は新古典様式、内部はバロック様式で、ポルトガル時代は、彼ら
結婚式場でした。建物前のロータリーには噴水があります。     



午前7時半から午後5時半まで開いています。明るく清楚で
ゆったりした 雰囲気は、格別です。女性がお祈りをしてます



さらに、北に登ると「カモンエス公園」ベンガル菩提樹が生い茂る
マカオで最も古い公園です。                      



公園を入った正面奥に、ポルトガルの国民的詩人ルイス・デ・カモンエスの
像があります。緑地の横の道には「エクササイズマシン」が設置されており
若い人も、老人もしています。ベンチに 腰掛けている老人は、飼っている
小鳥を、籠に入れて持ってきて、小枝に吊るして、日光浴をさせています。
自分もそれを眺めながら、日光浴です。数個の鳥篭がつるしてありました。



ポルトガル人が築いた城壁の一部で、当時は北・東・西のすべてを囲いました
泥・砂・細石・わら・貝殻を砕いたもの等で、非常に堅固なものです。     



街中に下りてきました。生活の場としてのお店が、連なっています。出入り口の柱の
基には、貧乏神が寄り付かないように、お祀りがしてあります。歩道も文様が施され
場所によって、いろいろなものがあって楽しい。                      



ホテルの素晴らしい調度品は、何十点とあったが、掲載するのは割愛し
長い廊下の壁面一杯に、ずら〜と並ぶ龍神は、特に見ごたえがあったの
で、最後にUPします。                              

今回は、正確には45年前に訪れた「澳門」に再度訪問できて、当時とは
違った「見聞」が出来て、良かった。この旅行をお世話くださった、皆様に
感謝申し上げ、又、現地で温かく接していただいた、マカオの皆さまにも
感謝し、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。       


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