《ぶらり旅》
☆ グラナダ 編 (その1)☆
紀元前5世紀頃、ローマ帝国支配化の都市として、歴史に登場。イスラム
支配下に入った8世紀以降も、発展を続け、13世紀にはグラナダ王国が
建国され、アルハンブラ宮殿が建造開始、15世紀末まで250年間、経済
文化・芸術等の多くの分野で隆盛を極める。1492年キリスト教の支配下
に入るが、781年間のイスラムの影響は、建築・美術・いたるところに残
されている。イスラム文化とカトリック文化の交じり合った、古都をつぶさ
に見られるのは、またとない絶好のチャンスだ。スペインのもう一つの顔
に触れる事が出来ると思うと、胸の鼓動の高まりを押さえきれない。 .
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それでは、「ぶらり旅」第三部のぺージをめくりましょう!
アルハンブラ宮殿は小高い丘の上にあり、そそり立った城壁に囲まれ
13世紀前半にあった、「アルカサバ城塞」が拡張され、王宮・カルロス
五世宮殿・ヘネラリーフェの、4つの部分からなる。全域はなすび型を
した、壮大にして、優美な城塞は、アラビア模様の絵タイルや、漆喰
細工が施され、訪れる者を圧巻する。庭園から市中を見下ろすと・・・
8時前と言うのに、まだ薄暗い。街灯や玄関灯が点いていて、掃除が
始まったばかり。この地域では高級ホテルで4☆マークが玄関を飾る
ここで、視点を変えて、ホテルの設備について触れておこう。トイレは
便器が2つあり、右のは洗浄用、日本ではウオッシュレットが当たり前
だが、観光客向けに多様化が計られている。写真右はデスクの前の
照明用スイッチとコンセント、日本では大きいスイッチは最近見るが・・
写真左は枕元の照明スイッチ、写真右はフロアーの雑巾がけ、バスタオルの
中心に、ブラシの柄が通るように穴を開けて、汚れたら抜き取り、バケツの水
で揉み洗いしてゆすぎ、手で絞って、また通して使用する、拭きやすく取り外し
簡単、合理的と感心してたら、「にこっ」とされたので、写真を撮らせてもらった
アルハンブラ宮殿は、すぐ近くのため、歩いて行く事になった
それでもまだ、薄暗さは残っている、こんもりとした道を進むと
「アルハンブラ」と書かれた小さな標識のある、石造りの門があった
(観光シーズンはチケットが完売して入場制限があるので注意)
アルカサバ(城塞)日本のお城のようなレイアウト、砲台が当時を
物語っている。9世紀には既にあったと言うから、最古の建造物だ
続いて、「カルロス5世宮殿」に向う。正方形のどっしりとした建物で
円形の中庭があり、それを囲んで二階建の回廊が円柱で支えられ
イスラムに対抗して建てられた宮殿のため、他の建築物とは違いが
ある。毎年夏の「グラナダ国際音楽舞踊祭」の会場に使用されてる
大きな石組みと堅牢な扉、全体が力強く圧巻する
建物内部から中庭を見る
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1階の円柱は「ドーリア式」、2階は「イオニア式」で造られている
観光客のいる場所で音楽祭が行われる。昔は闘牛も行われた
円形劇場の客席にあたる、円柱と建物のあいだの通路
ドーリア式の円柱の拡大写真、中庭から建物に入るドア
王宮に入る観光客用の入り口に辿り着いた。入り口
通路の床には、何か花?か文字?か、描かれている
いよいよ王宮の中に入る、入り口を飾るのは、イスラム建築芸術
部屋の壁は漆喰細工が、こと細かく・縦横寸分の狂いもなく施されており
天井は、見事なまでの精密な寄木作り。まだ色あせてない当時は・・・・・
この組み合わせ!接合部に隙間一つ見当たらない
写真左は、腰張り部分のアラビア模様の「絵タイル」 肘の高さの所に
水を入れる?陶器の器が埋め込まれている?写真右は床のモザイク
遊び心一杯の通路の床、タイルでないレンガ部分は、磨り減っている
紋章や壁飾りが、絵タイルで作られ、壁に貼り付けられている。
室内壁面の1部分、撮影がまずいんで質感が出ていないのが残念!
天井から窓のアーチ部分まで、ギッシリの漆喰細工、ウワオー!
次の言葉が出ないくらい、とにかく すごい!実際はもう少し暗い
天井の装飾も、各部屋毎に違う趣をかもし出す
建物と建物の間には、明り取りの中庭がある
多くの部屋、その1室に、プールのような・浴槽のようなもの?水浴び場?
柱の部分を拡大した、多少は立体感を見て貰えると思う
アラビヤ文字が、私にはデザインの一部に見える
大きな顔に見える入り口、飲み込まれそうな気がする。
この窓と壁は最高に美しかった、芸術性100点満点
庇の部分、壁面が漆喰細工なので、建物をどっしりと見さす演出か?
肉眼ではもう少し暗いが、光の取り入れ方が実にいい!通路床もモザイク
イスラムの教えを表したものか?三角型の杉の木は、7つの枝?戒律?
寄木細工の部分、数百年の時を語るようだ
イスラム文化の傑作建築として、増改築を繰り返し、複合型の宮殿のため
それぞれの建物には、満面の水を湛えた中庭等、富と豊さを表現している
建物の中、天井は煌く天空か?壁面は圧巻の漆喰細工、壁の一部拡大
明り取りの窓の下の、アラベスク文様、頭の中が「グワ〜ン」「グワ〜ン」
と鳴り響くような空間、でもいらいらしないから不思議、吸い込まれそうだ
建物内外のドア、どれにしても装飾がびっしり、ここまで徹底すると
個々の装飾が気にならないから不思議!白壁がすごく清楚に感じる
壁のアラベスク文様と絵タイルの文様、いずれもイスラムの教義を表現
この部屋の壁は、この文様でビッシリ囲まれている!!!
ピントが合ってないので、残念!実際は質感がすごくあって、心温か
アラヤネス(天人花)の中庭、南北35m。東西7mの池がある。池の両側には
天人花が植えてあり、威風堂々としたたたずまいは、逆に心が安らぎ落ち着く
池の端には、小さな円形の噴水があり、ここから眺めると、高さ45mのコマレス
の搭と青い空を水面に映し出し、天人花と相まって、ひときは静かに時を刻む
回廊の壁面にはめ込まれていた寄木細工、太陽と星?真ん中がここ?
先ほどの回廊の壁面の、腰張りの絵タイルの上に、帯状に連なって
漆喰細工で 描かれている文様? 具現像を持たない、イスラムでは
アラーを湛える? 近くに感じる? その導きの手立てなのか?勉強
不足の私には意味は分からないが、精神界の定理 にかなったもの
であることは 理解できる。仏教でも、大乗と小乗があるように、像を
持たない宗教では、神聖な場所を重んじる。その表れかと推測する
見事で精緻な文様は、神の世界への入り口のようで吸い込まれそう
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