《思いでの旅》

タイ 家族旅行

(結婚30周年記念旅行)


オーストラリア旅行が、世情不安で渡航自粛になり、翌年になってタイ旅行
になった。ツアーの為観光地訪問だったが、現地の実状は事前の知識とは
かなりかけ離れていた、メコン川デルタ地帯に昔栄えた文明と、豊かな大地
を有する、「仏教が生活に溶け込んだ社会構造」の国、「未来に可能性を秘
めた明るい素朴な国民性」がにじみ出た国、時間の単位と、そして価値観が
我々と違う、仏教国家・タイ国でした。国家意識や国の宗教が無い日本には
理解しがたいものが、多々ありました。東南アジアと言う地域性から、列強
の支配が強かったため、各分野で発展が遅れている事に心を痛くしました


金箔を貼って ご利益を授かると言う信仰!日本のお寺では
お線香の煙を掌にいただき、体の悪い所に擦り付ける・・・と
同じように、仏様の体全体に金箔が貼り付けてある、困った
時は仏にすがる、何処の国も同じ! でもタイの庶民は願い
ごとするにも、お金がかかる!その分お寺はキンキラキンだ



メコン川支流の各川岸には、マーケットが広がる、庶民の生活の場だ



母は強し!孫は可愛い!市場には所狭しと 食材や日常品が並ぶ



ゆったりと!なお、ゆったりと!大河は動く、大きな水草が一緒に流れて来る



黄土を溶かし込み、水の大地は音も無く時を刻む、前も後も水があるのみ



川岸には高床式の家が並ぶ、川岸から離れたところに、集落ごとに
仏教寺院が尖塔を建てる、その数の多さに驚きを隠せない!その分
だけ僧侶がいる、ここに仏教徒95%国家の現実を垣間見た気がする



木々は大きく空に伸び!花を咲かせ、緑の梢は花や実をたわわに
付けて広がり、憩いの木陰を作る、人の心に優しさと喜びを伝える



いたるところに、寺院があり、遺跡がある、そこには仏像がおびただしく
鎮座され、平安虚無僧の面で 仏の世界に導く、安らぐから不思議だ



黄金色の袈裟を着けて居並ぶ様は 見る者に異次元の体感をよぶ



巨大な涅槃像、建物の屋根はなくなっているが、どでかい黄金色の袈裟を
身にまとい横たわる。1メター程の足裏には、ここでも金箔が貼られている



ここは観光客が泊まるホテルのプールサイド



タイの庶民の生活レベルに比べると、物質面では贅沢である



プールサイドでお昼ねタイム、ボーイを呼んでドリンクをオーダー
お客様は神様か知れないが、欧米人の感覚に私はなれない!
観光で外貨獲得が国策と言えども、タイ人の心の内を思えば!



夜のディナーショウ、民族衣装をつけた踊り子が、つややかに舞い、音楽と
照明が暗闇から浮立たす、光を反射する水面がそれを増幅し、一見華やか
ロラースケートを履いた、ウエイターが食事を運び、空中のワイヤーに吊り
下がったウエイターが、パホーマンスを見せたりと、楽しみながらのお食事



「トム・ヤン・クン」がおいしいお店にオプションで、中央舞台では楽器の演奏や
ダンスいろいろのショーがあり・・・料金は日本の高級レストラン並?と言う事は
現地の物価からすれば、10倍?以上も払って食べてることになる?おかしい!



☆☆☆ ここからは、観光スポットに焦点を合わせて見よう ☆☆☆

チャオプラヤー川岸にそびえるクメール風の仏塔がワット・アルン遺跡
見事で素晴らしい、多く語らずとも、見ていただけば お分かりのとおり
仏塔の表面は綺麗に装飾されており素晴らしい、天空に届かんばかり!



この仏塔の装飾は、中国の陶片とガラス粒がうめ込まれた細工で、高く!より高く!
シンメトリーに作られた造形美は、素晴らしいの言葉さえ物足りない、必見である
階段はすごく急!だが、回廊からの見晴らしは格別で、風が心地よく撫でてくれる



回廊から隣接する塔を見ると、ぎっしりと一面造形の塊、すごい!



元王宮内にある建物の一つ、拝観が出来るエメラルド仏寺院の本堂の中
に安置されている、エメラルド仏はタイ国の本尊仏として最も崇められてる
金襴豪華とはこのことか?金箔の使用量が、日本の寺院に比べ桁違いに
多いのに落ち着きがある、群青色の使い方が非常に良い為か素晴らしい



この王宮は1782年建設され、国王の宮殿の他、即位式の建物や
王室守護寺院のエメラルド仏寺院他、宮内庁や官庁も壁に囲まれた
約22万uの敷地内に建てられている。建築様式は各国のデザイン
をミックスしている。丸く刈られた木々の緑が、観光客の心を和ます。



現在はレセプション・ホールとしてのみ使用されている、チャックリー宮殿は
1882年のバンコク王朝100年祭に完成、中央の玉座は謁見の間として
公式の宴会を催す場所で、ホール内には外国の君主から送られたクリスタル
装飾品や、過去の外交を物語る絵画が飾られている。園内の中央やや奥に
あり、観光客はここで一休み、トイレにいく人、記念写真を撮る団体で、一杯だ



ドゥースイット宮殿は十字形で屋根は4層に重なり、真ん中にそびえる尖塔
は、誇示しているようだ。ラーマ1世の遺体を荼毘に付する前に、ここに安置
したことから、以来王族の遺体も同じようにその習慣を続けている。この王宮
建物の特徴は、どれも屋根の先に「龍の尾?」が付いている、アジアの特徴か



遊覧船でチャオプラヤー川岸に広がる、遺跡や村々を見るため、船着場で・・・



先ほどのワット・アルンも、船上から見ると全体が良く分かる。「暁の寺院」と言
われ有名である、三島幸夫を思い出す。高さ75mの大塔と4つの尖塔からなる
美しい姿の遺跡だ。時間が許せば、暁が空を染めるころに、見たいものである



中国などの各国の建築様式を取りいれた、豪華絢爛な離宮が
このバン・パイン宮殿、周囲は白い壁と鉄柵に覆われ厳重である



ゲートから菩提樹のある並木道を奥に進むと、池の中央に御伽噺に出てきそうな
宮殿が、日差しを浴びて建っている。広々とした庭園で、一際、視線を引きつける



歴代の王たちが野津を過ごした離宮。離宮にはパビリオンと呼ばれる5つの
館があり、一部が一般公開されている。広く本当にゆったり出来る空間である



離宮内の庭園は、池と緑深い芝生に木々、たくさんのお花、最高の癒しである



かつて栄華を極めたアユタヤ王朝を偲ばせる。往時の興隆と仏教の神髄を肌
で実感でき、きらめく寺院、朽ちた仏像、数多くの遺跡が点在し、遺跡の宝庫と
して、東西約7km、南北約4km、四方を川に囲まれた島状の街。ユネスコの世界
遺跡に指定されており、田園が続くのどかな景色の中、今も古代が息づいている



この急な階段を登りつめると、そこはひんやりとした異次元の空間
を身に感じる、ここは仏界である。これぞ宗教の原点を味わう体験



この寺院の周りには、おびただしい仏像が鎮座し、訪れる人々の苦難
苦労を吸い上げ、慈悲を授け、信仰の喜びに浸れる環境を作っている



ワット・プラ・マハタート、歴史の空白時代の13世紀に栄えた建造物が朽ち果てた
残骸を残す、野良犬が安らかな聖地と知ってか、そこここにお昼寝をしている



木の根に埋め込まれた仏像で有名になった寺院でもあり、見た時は
一瞬「ドキッ!」とする。木の根が自然に地中にあった仏像の頭部を
持ち上げ、現在の姿になったとか?ガイドさんはその様に説明するが



ここの建造物は、レンガを積み上げて建てられている。その表面は
漆喰が塗ってあったが、長い年月で風化して、素肌を露にしている



ワット・プラ・ラーム、初代ウートン王の菩提寺として、朽ちた石像と
4基の仏塔が400年以上続いた栄光の時代を、今も時を刻み物語る



ワット・プラ・スィ・サンペット、歴代の3人の王が眠るタイのもっとも
重要な王宮建物、苔むしたセイロン様式の仏塔が、時代の栄華を
偲ばせる、アユタヤ最大規模の寺院として、訪れる者に偉容を誇る



建造物の造形美が、アユタヤ独自の表現を持ち、尖塔の先端に
向って伸びる円錐形のバランスが非常に優美で、且つ力強い



建物が色あせていなかった当時は、どれほど荘厳な雰囲気をかもしていた
だろうか!近づく事すら躊躇したに違いないまでの、この威厳はどこから?



遺跡観光も終え一休み。像に乗ってジャングルを散歩できる
と言うので早速挑戦、私は写真を撮るため待機したのだが・・・



景色の良い所にスタッフがいて、自分のカメラでちゃんと撮影を
してくれたとか、私は何時もカメラマンに徹しているので、残念!

今回の旅行は歴史の面でも、山田長政・・・の活躍で知られてる通り
シャム王国は近くの国だったが、知らないことが一杯あり、脈々と受け
継がれている文化の潮流にアジアの一員として、自覚を更なるものに
した。そして、またお互い空気のような連れ添いとの、のんびり旅として
何か心の中をすがすがしく、風が通り抜けるような、温かみのあるもの
でした。夫婦として30年と言う月日を過ごし、これからも坦々と進もうと
するには、充分な糧を与えてもらった事に、まづ感謝したいと思います


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