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つい最近まで、「世の中どうしてこんなになってしまったんだ?」 「何とかせねば」という「いら立ち」と、「焦り」ばかりでした。 元来私は、身をアウトサイドにおいて批評することは嫌いで、 火中の栗を拾う方で、進んで飛び込み事に当たる方でした。 しかし現状は個人がどうあがいても、解決できる様は問題では ありません。もっと世の中の根幹の部分が原因してることです。 その結果「悩み」「憂い」が脳裏から抜け出すことなく、憂鬱な毎日 を惰性で生きているしか、方法を見出せなかったのです。 この様な事は、表に出さず、腹にしまっておくものですが、退職し 時間に余裕が持てた今、敢えて表に出すことにしました。 現役時代には目の前の仕事に追われ、全体を見る事をついつい おろそかにして、至らなかった事を、反省してみると、それは 私たちは、戦後経済優先の政策により、持てる力全てをぶつけて 来ました。経済は目覚しい成長を遂げましたが、これらは、全て 欧米の擁護と傘下の元で可能な事だったので、国の内に在るべき 「もの」が無いまま来てしまいました。また国家を牽引して行く 立場の人材の育成も、怠り、個人の倫理観や平和観をなおざりに して、「誰か」がしてくれるものだと、ただ漠然と目の前の事に 捉われて、もんもんと生きてきました。 今、欧米諸国そのものが、後進国や第三世界の台頭で、世界地図 が塗り代わり、過去の体制では、維持できなくなって、日本も自立 せよとなって、これらの見えなかった矛盾が表面に出て来て、 現状の問題が噴出しているのです。私は、何も国を云々している のではありません。 と言う事で、前置きが長くなりましたが、私が最近悟ってきたことは、 「大きな事を、どうこう批評するのでなく、 老いたる者は、お手本となるように、 一人一人が自立して、自覚の元、 周りを見渡し、自分に出来る小さな事から、 一つづつ実行に移してゆく事が、 原点にたち戻って実行に移してゆく事が、 簡単な事ですが、大切だ」 と言う事です。何を言ってるんだ!幼稚な!と言われるでしょうが この、小さいけれど、当たり前の事が、今必要だと 私は思います。 そしてもう一方では、志のある者が資金を供出し、将来の日本を 背負って立つ、企業に埋没されること無く、世界に通用する人材 育成に尽力すべきと願う次第です。 とにかく立ち止まっていることは、できません。 小さくても、前進して行かねば、と思う日々です。
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