《ぶらり旅》

☆ ウルムチの旅 ☆



ウルムチ(烏魯木斉)は新疆ウイグル自治区の区都で、周囲は中央アジアの12の国
に囲まれ、日本の4倍の面積、中国の1/6を占める最も大きな省で、ウイグル語で「葡
萄のなる森」と言われ、石炭や鉱物資源の豊富な地域。しかも、ユーラシア大陸横断
鉄道やハブ空港を持つ、中央アジアの要衝である。年間降雨量が336mmで、夏場は
30度を超え、冬場はマイナス20度、大陸性乾燥気候の地であるが、周囲の山々が万
年雪を抱き、その雪解け水が潤すため繁栄して来た。現代のシルクロードの中心地だ
環球大酒店が宿泊先、大きな設備の整ったホテルだ。                  



ホテルの窓からの景色は大都会を印象付ける



ロビーの壁には現代作家の作品が・・・何かの物語?・・・



信号機は縦型で、上から赤。中央にグリーンベルトも・・・



これから「天地」に向かう。市街から110km北東の地にあり、そこまでは
郊外に出ると、また砂漠だ。                          



今まで見てきた砂漠と少し違い、駱駝草が生えているなど、砂だけでない



阜康料金所に来た。天地はもうすぐだ。



山間の道を登ってゆくと、雪解け水が川となって流れている所に出た



この辺りは、カザフ族の遊牧地で、パオがあちこちに見える



道路には川原から上がってきた、羊たちが横切っているところだった
いいな〜〜〜!気温も低いし、降りてみたくなるところだ。     



トイレ休憩で立ち寄ったお店。前の川は水量も多くなっている



ゲートに着いた。「天山天地」と記された石碑がドーンとある



尚も、バスは坂道を登ってゆく。途中パオやお寺、橋などが・・・



両側が岩肌に囲まれた道を進む、道路の左にはゴウゴウと水が流れている



そこを過ぎると、開けた場所に出た、駐車場だ。ここでバスを降りる
かなりひんやりしている、信州の高原に来たような気持だ。    



右の方に進むと、ミニバス乗り場がある。ここからこのバスに乗らないと
上に行けない、うまく観光収入を得るため考えている。         



S字型のカーブを何回か繰り返して登ってゆく、下界の木々と違い針葉樹に



広場に着いた、と思いしや!ここから電気自動車でさらに上へ。また料金だ



五分ほどで着いた。なんと!中国のスイスと言うだけあって、素晴らしい
とにかく、空気がおいしい!いっぱい吸い込んだ。この地は海抜1980m
で、湖の面積は4.5ku、長さ3400m、幅は広いところで1500mもある
灼熱の地から初めて、私が生きていける地にこられた!感激!美しい!



湖には観光船もあり、駐車場のある見晴台からの景色も最高!人が減るのを
待って撮影した。今日は、中国の団体が少ないらしくて静かだった      



湖の周囲に咲いている草花たち、みずみずしく見える



これが「天山天地」の一等地。遠景には天山山脈のボゴタ峰(聖なる山)が
万年雪を抱いて、海抜5445mの偉容を誇る。湖に移る山と空の対比と広大
さ、青色のトーンのバランスの素晴らしさ、それに喉から胸にいきわたる清き
空気のおいしさ、今回の旅行で最高の贈り物をいただき、幸せ一杯になった



中国の観光ツアー、かん高い声で騒音?がしている。もっとゆっくり見ては?



ここにあるトイレは、ガイドさん曰く、三ツ星ですからご利用ください。きれいだった
トイレの周囲もお花が植えてあり、タンポポ?も。                  


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これはベンチの背もたれに書かれた文字。いいな!と思い写した



バスプールにある電飾には、気温20度となっていたが、それ以下に感じた



美しい川の流れともお別れ、清き水の流れを惜しみながら



新疆ウイグル自治区博物館に行くため戻る。道路沿いには木々の緑一杯



道路の両側には畑が続く。ゴビ砂漠とタクラマカン砂漠に囲まれた天山山脈の
麓でも、これだけの大きなオアシスが、維持出来るのはすごい事と感心!  



中国は左ハンドルで、車の通行は欧米式の右側通行だ



ウルムチ市街は渋滞が出ている、交通事故があると、警察が来るまで
現場保存するので、すぐに長い渋滞になる。               



新疆ウイグル自治区博物館に着いた、1963年10月に立派な建物が完成した
この中は撮影禁止のため、解説だけにする。                   
石器時代から清代まで、古代シルクロードの文化財などが、7800uの展示室に
年代順に、出土品約3万点が展示してある。綾、錦、絽、紗などの絹製品・染物
刺繍など、素晴らしいものが沢山あり。また文書や木彫・塑像・絵画・工芸品等
他では見られない、見事な宝物が山沢山あって圧倒される。          
展示物は民俗展・出土文物展・ミイラ展があり、中でも楼蘭美女のミイラは有名
で、15体余りの完全なミイラの内、5体が展示してあった。この地では、地中の
湿気が無いのと砂の粗さ・高熱が体内の水分を一気に取り去るため、完全な形
を維持したものになって出土している。髪の毛を始め、眉毛、顎鬚、顔の皺・指
の爪、すべてそのままだ。当然内臓もそのままで、エジプトのように薬品処理が
一切無されておらず、服・帽子・鳥の羽・靴まで当時のままを残している貴重な
もので、あまりものリアルさに、展示する事の意味を考えてしまう。合掌!  
最後であるが、ここも解説の後の物売りがあり、中国式かもしれないが嫌になる
しかし次回来る時があったら、この博物館は1日たっぷり時間を割きたいものだ



最後にバザールに立ち寄った。品物別のゾーンに分かれていて、時間の関係から
果物のバザールに行った。山積にされたスイカ、いろんな種類があって、見てると
店のおじさんが、ナイフで切って食べろとくれた。「心配いらんよ!」の表情で食べろ
と目でものを言う。「おいしい!」と言うと、首を縦に振ってニコニコ顔で喜んでくれた



どれもジューシーで甘くておいしいものばかり


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御土産用に箱詰されているものも、1箱が大き過ぎる。税関を通らないから
滞在中ホテルで食べるにしても、多すぎる。ツアー仲間に分けるといっても
果物に限らず、干し葡萄のときでも、販売単位が大きくて・・・これも中国風



露店だけ出なく、固定店舗も。ここは日差し除けにネットが張られている



飛行機の時間が無いと言うので、慌てて空港に向かった。ところが五時の
フライトが八時になってしまって、3時間待ち。何で見学切り詰めたのか?
どうして現地ガイドは把握しないのか、あきれるばかり。これでハプニング
は最後になるのか?結局ホテルのチェクインが翌日の日付、話にならない



帰りの荷物を整理して、ベッドに就いたので5時半起床は寝る時間が無かった
でもぐっすり寝たので体調は良好!早朝のホテルからの景色は、まだもやって
いる。やはり北京は大きい街だ、13億の民を束ねる国の首都だけある。  



華潤飯店が泊まったホテル、グレードはデラックスなので内容は最高



6時半にホテルを出発、高架道路を空港へ、建設ラッシュか?ミキサーカー
などを多く見かける。日本は台風が来ているとか?北京は曇り空だ。   



やはり最後までハプニングはあった、9時過ぎのフライトのため5時半に起床
してるのに、空港に着いたら台風の影響で、予定機は3時間遅れ。我々より
早い9時前の人は16時まで、6時間待ちとか。むちゃくちゃと言うしか、言い
用が無い。関空13時着予定だったから、夕方までには着くのでいいが、九州
などに帰る人は繋ぎの便手配が大変!中国からでは、なすすべが無い。だが
この時始めて、日本のツアー会社が役に立った、そうお客の要望に沿って現地
の駐在と日本のデスクが連絡を取り合い、キャンセル料払わずに、乗り換え出
来る手配をしてのけた。こういう事があるから、安けりゃいいのツアーでなくて
信頼できる旅行業者の選択が必要だ。でも疑問がわく、何故添乗員は現地の
ガイドに強く言わないのか?現地のガイドもフライト時間の確認ぐらい出来ない
のか。オリンピックを控えてソフト面の対策を練っていると思うが、閑散な時期
でもこれだから、一体どうなる事か。観客だけでなく、選手も会場入りが出来る
のか・・・余計な事まで思ってしまう、ハプニングの連続するツアーでした。 

旅行の中身は、それ相当に私には収穫があった。砂漠とそこに生きる人々
大自然の力のすごさ、今まで体験の無い世界を見られた事。砂の地平線の
雄大さ、天山天地の澄み切った空気と壮大なパノラマ。博物館で見た超A級
の、この様な素晴らしい物が、世の中にあったのか、と思った工芸品の数々
それにスイカをくれたおじさん、アーモンドを割ってくれたおばさんを始め、暖
かく迎えてくれた人達(反対に商魂たくましいだけの人達もいた)にありがとう
と感謝の意を表したいと思います。                        
最後に、今回の旅行テーマも、前回の北京からと、今回のウルムチまで旅が
通して出来たので、それなりのインプットが完了して大満足であった。   


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